「二度と戦争はしない!」

主催者代表・永瀬 隆
(元陸軍通訳・青学OB)

 この集会も皆様のおかげをもちまして第四回目を迎えることができました。スタッフの皆様方、そして毎回お集まりの方、本当にありがとうございます。

 ここへ持って参りました写真はカナダ国籍のトレバー・デイキンさんです。実はデイキンさんは、今日この追悼礼拝へ参列する予定でありました。しかし、四月一六日に残念ながらクワイ河の橋のホテルでお亡くなりになりました。それで今日私は彼の写真を持参させていただいた訳でございます。

 長くは申しませんが、ここに葬られている英連邦の方々は、私が考えますと、日本の国民のために彼らの命を捧げてくださったのだと思います。だから絶対二度と戦争はしないよう、特に今、言われましたように若い方々の責任というものは重大であります。この千八百ありますお墓の前で日本は二度と戦争をしないということを今日の日にぜひ誓っていただきたいと思います。どうもご参加ありがとうございました。

〈付記〉元英軍捕虜デイキン氏は、日本人に対する憎しみを克服、第四回追悼礼拝への招待を受諾、その日を楽しみにしておられた。訃報はその矢先のことであった。


『敗戦60年 戦争はまだ終わっていない 謝罪と赦しと和解と』(2005年8月発行)より、編者である雨宮氏の許可を得て転載させていただきました。