「若い世代の責任」

英連邦代表・P・エドワード
(英国大使館付武官空軍大佐)

 今ここに私たちは追憶のために集まっております。しかし、ただ追憶するだけではなくて、これからの将来の我々の生き方をも考えることになると思いますが、ここには若い人たちがたくさん眠っております。ここに出席されていらっしゃる多くの方々と年齢的にほとんど変わりのない方々が眠っております。

 私たちはここで歴史を思い出しますが、前の世代の人々は対話によって、つまり武力に頼らないで、戦争を回避することができませんでした。そして戦争は今や過去の歴史になっております。しかしその歴史は、私たちの若い世代が今後決して、くり返してはいけない戦争のことをしっかりと考えさせる機会になっております。…

 平和のためのつながりは皇室同士のつながりにも表われております。特に今年は日本の皇室がイギリスを訪れました。それはイギリスの国にとって大変な名誉を与えられております。こういう関係を通してますます平和を強めたいと思います。それと同時に、昔の捕虜たちも和解のための努力をなさっている方のおかげで日本を訪れることもできます。また捕虜の家族も多勢日本を訪れております。そしてここで与えられた様々な友情と温かいもてなしによって彼らの心の傷も次第に癒され、日本と英連邦の関係はますます平和なものになってまいりました。

 保土ヶ谷での追悼礼拝の集まりも、このような平和のための重要なものであります。そして英連邦と日本のつながりを通して絶対に、邪悪な戦争の暗い過去をくり返してはいけないと誓いたいものです。特に若い世代の方々、これから未来を形成していく方々がしっかりとした目をもって新しい平和な関係を樹立していただきたいと思います。あなた方はその大きな責任を担っているのです。