「理解と勇気と寛容」

英連邦代表・M・E・ホアー 
(オーストラリア大使館付武官陸軍大佐)

 英国連邦ならびに旧連合国を代表して、ごあいさつすることを光栄に思います。

 過去の過ちから学ぶことができなければ、将来同じ間違いを繰り返すといわれます。先週の新聞に、一九四四年一一月、現在インドネシアとなっている場所で亡くなった、二名のオーストラリアとオランダ空軍兵士に関する報道がありました。彼らは飛行機が撃墜されて命を落としたのではなく、捕虜として毒ガス試験に使われ、その後銃剣で突き殺されました。双方の過ちによる戦争の損失を直視し、今後はそれを避けるべきです。

 過ちは過去のものとしつつも忘れず、教訓として前進することで、将来、歴史を繰り返さないようにするには、理解と勇気と寛容が必要です。本日私たちがここに集まっているのはそのためです。過去の間違いを認め、それぞれの国家のために犠牲をはらった方々に敬意を表することは大変重要です。それはまさに、日本国民と旧連合国、英連邦諸国の国民の間の和解と暖かい関係を示しています。

 皆様のお気持ちは大変ありがたく、私たちは、皆様の平和と理解を促進しようという努力を支持しています。



『敗戦60年 戦争はまだ終わっていない 謝罪と赦しと和解と』(2005年8月発行)より、編者である雨宮氏の許可を得て転載させていただきました